利休百首㉑

4-10. その他

56

いにしへは夜会などには床(とこ)の内

 掛物花はなしとこそきけ

→利休居士以前は、夜の茶会において、床には掛物も花も用いなかった。

現在の裏千家では夜咄の茶事の後座において、石菖(せきしょう)鉢を飾る。

57

炉のうちは炭斗瓢(ふくべ)柄の火箸

 陶器香合ねり香としれ

→炉の季節の炭道具に関して、桑の柄のついた火箸、陶磁器、ねり香を使う

58

風炉の時炭は菜籠(さいろう)にかね火箸

 ぬり香合に白檀(びゃくだん)をたけ

→風炉の季節の炭道具に関して、柄のない金属製の火箸、漆器の香合、香木を使う

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